老後資金

UR賃貸なら年金収入だけの高齢者でも保証人なしで賃貸住宅を借りられる

家と老夫婦

最近、高齢者の住宅問題がTVでよく取り上げられていますね。

わたしが観た番組では、賃貸住宅に住んでいる高齢のおばあさんが、アパートの建て替えで立ち退きを迫られ、次の住まいを探すものの、不動産屋さんから断られ続けるといった内容でした。

泣いているおばあさんのイラスト
おじいさん
おじいさん
高齢者にはショックな番組でした!
コミヤ
コミヤ
わたしの両親は、二人とも80歳を超えているのですが、持ち家に住んでいるので、TVで観たような立ち退きの心配はないと考えていたのです。

しかし家がかなり老朽化しており、あちこち補修が必要になり、見積もりを取ったところ、かなりお金がかかることがわかりました。

補修のために老後資金を取り崩すなら、いっそ売れるなら売って、賃貸へ移ろうかという話になりました。

ただ80歳を超える両親の不安は、この歳で賃貸物件が借りられるのかということでした。

そこで80を超える高齢者が、新しく賃貸住宅を借りられるのか調べてみました。

 

女性講師
女性講師
結論を言えば、家賃の48倍の年収があるか、1年間家賃を前払いできれば、UR賃貸で借りることは可能です。

同じような悩みをかかえておられる方も、いらしゃると思いますので、この記事が参考になれば幸いです。

老後の住まい現状(高齢者は持ち家比率が高い)

内閣府の「平成30年版高齢社会白書」では高齢者の夫婦のみの世帯の持ち家率は87.2%で高齢者単身世帯の持ち家率は65・6%となっています。

コミヤ
コミヤ
高齢者の夫婦のみ世帯の持ち家率は、87.2%というのは、わたしが想像していた以上に高かったです。

高齢の夫婦に比べ、高齢の単身者は、持ち家率が低くなっているため、住宅問題は切実です。

今後、高齢の単身者が増えてくるので、高齢者の持ち家比率もさらに低下してくでしょう。

独居老人のイラスト
ドッグター
ドッグター
高齢者の住宅問題は、今後の日本にとって大きな問題となることは間違いないじゃろう。

大家さんが高齢者に貸したがらない理由

そもそも大家さんが、高齢者に家を貸したがらない理由は、高齢者の身体的な問題と経済的な問題が考えられます。

具体的にみていきましょう。

大家さんのイラスト

高齢者は、孤独死するかもしれない

40、50代でも孤独死でなくなる方も多くいらっしゃいますが、高齢者で一人暮らしの場合、その可能性がより高くなります。

ご夫婦でも、年齢を重ねれば重ねるほど、伴侶が亡くなって一人暮らしになってしまう可能性が高くなるので同じことです。

孤独死のイラスト
女性講師
女性講師
賃貸物件で亡くなられ、発見が遅れると、異臭騒ぎになったり、再度賃貸物件として貸せる状態に戻すには、相当な費用負担と期間も必要です。

事故物件の定義はあいまいなので、すべての孤独死が事故物件となるのかは定かではありません。

事故物件と定義されてしまうと、一定期間、家賃を値下げるなど大家さんにさらに負担がかかります。

大家さんが、なるべく高齢者に貸したくないのは、理解できるところです。


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高齢者は、家賃が払えなくなるかもしれない

十分に資産がある高齢者なら、問題ないですが、そういう方は持ち家、あるいは高級老人ホームなどに入っておられるでしょう。

賃貸物件を探している高齢者は、一般的には収入が年金だけで、貯蓄を取り崩して生活されている方が多いので、何かあって家賃が滞る事態も想定されます。

おじいさん
おじいさん
消費税も上がるし、年金生活者の暮らしは益々苦しくなります。

高齢者は、火の不始末があるかもしれない

ストーブや湯沸かし器などで火の不始末があれば、火災保険があるとはいえ大家さんは、賃貸物件という経済的な基盤を失うことになります。

女性講師
女性講師
高齢になると、認知症でなかったとしても、物忘れがひどくなることもあり、大家さんが心配するのも無理もないことです。

高齢者は近い将来、認知症になるかもしれない

深夜徘徊をする高齢者のイラスト(おばあさん)

内閣府が出している「高齢社会白書」によると、2025年には高齢者の5人に1人は、認知症になると推計しています。

最初に借りたときは、認知症でなかったとしても、年数が経過するうちに、発症するリスクも高くなります。

女性講師
女性講師
家を貸した高齢者が認知症になってしまえば、契約の更新や家賃、火の不始末など大家さんは多くのリスクを抱えることになります。

高齢者が賃貸物件を借りるために

冒頭でも書いたように、高齢者でも、賃貸物件を借りることは可能です。

但し、いくつかの条件があります。

高齢者で年金やそれ以外の収入がある方や、1年分の家賃が前払いできる方ならUR賃貸で住居を借りることができます。

年間収入が家賃の48倍か、家賃1年間分前払できるならUR賃貸

URとは、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構[ユーアールとしきこう])のことです。女優の吉岡里帆さんがコマーシャルをしているので、ご存知の方も多いと思います。


吉岡里帆写真集 so long [ 吉岡 里帆 ]

UR賃貸のメリットは、民間の賃貸契約では絶対に必要な礼金などのお金と保証人がいらないことです。

UR賃貸のメリット
  1. 礼金不要
  2. 仲介手数料不要
  3. 更新料不要
  4. 保証料不要
  5. 保証人不要
  6. 入居条件に年齢による制限なし

年収が家賃の48倍(月収が家賃の4倍)

まず家賃の48倍以上の年収があれば、保証人なしで、URで賃貸物件を借りることができます。

おじいさん
おじいさん
家賃の48倍といわれても、年金収入だけでは、全然たりないですよ。

1年分家賃を前払いする

1年分の家賃を前払いすれば、年間の収入が家賃の48倍以上なかったとしても、URで賃貸物件を借りることができます。

2年目からは、家賃を月払いにすることが可能です。

女性講師
女性講師
持ち家でない方は、いざというときのためにUR賃貸の1年分の家賃を貯蓄しておきましょう。
おじいさん
おじいさん
わたしのように歳をとってからでは、貯められないので、50代から準備しておいてください。

家賃の48倍以上の年収がある親族名義で借りる

3親等以内の親族に家賃の48倍以上の年収がある方がいれば、その方の名義で賃貸物件を借り、高齢者が住むことができます。

ただし親族がURに住んでいる場合、自分と追加で借りる家賃の48倍の年収が必要です。

収入が少なく、貯蓄も少ない場合

UR賃貸の条件である年収が家賃の48倍か家賃1年分の前払いができない場合は、地方自治体の住宅制度を利用を考えるべきです。

たとえば、収入が年金だけの場合、家賃8万円とすると384万円(8×48)の年金収入が必要です。

女性講師
女性講師
厚生労働省から発表されている夫婦二人分の老齢年金の平均額は約22万円で、年間にすると264万円になります。年金だけで年間384万円(月32万円)以上もらえる方は、非常に少ないでしょう。

だからといって家賃を1年分前払いして、入居できても家賃負担が重く、毎月貯蓄を取り崩しながらの生活となります。

家賃を前払いしなかったとしても貯蓄を取り崩す生活には、変わりないのですが、貯蓄を崩すペースが早くなってしまいます。

ドッグター
ドッグター
こういう場合は、家賃が安い市営住宅や地方自治体の家賃補助制度(ない自治体もある)を利用できるか動いてみることじゃよ。

地方自治体の賃貸住宅

各地方自治体には、賃貸住宅を運営する外郭団体があります。

ここでは大阪を例にとって説明します。

大阪の場合、大阪府住宅供給公社大阪市すまい公社があります。

大阪府住宅供給公社

入居条件に年齢制限はありません。

しかし大阪府住宅供給公社の場合も、URと同様に収入条件は月収が家賃の4倍以上あることで、かつ保証人も月収が家賃の4倍以上なければなりません。

但し保証会社で、保証料を払うことで保証人は必要なくなります。

女性講師
女性講師
大阪府が設立した公社ですが、収入条件があるので、年金収入だけの方は条件のクリアが難しいです。またURにあった1年分の家賃の前払いで収入条件に代えるという制度はありません

大阪市すまい公社

低い年金収入だけで、申し込むことができるのは、公募(抽選)により入居者を決める市営住宅以外には、ありません。

申込には、収入が一定の範囲内であること、市内に住民票があること、保証人があること、住宅に困窮していることなど、各募集区分ごとの条件があります。

公募(抽選)相当倍率は高いです。倍率が低い物件には、買い物や病院にいくのが不便な高齢者が住みにくい立地の場合もあります。

その他支援制度

一般財団法人 高齢者住宅財団が、連帯保証人となって高齢者が賃貸住宅の契約をする際、保証をする制度である家賃債務保証があります。

保証人のいない高齢者が家を借りやすく、家主の方は家賃を回収できない心配が無くなり貸しやすくするための制度です。

一般財団法人 高齢者住宅財団とは、高齢者等の住生活の向上と居住の安定を図る公的団体です。

 

民間の不動産屋

民間の不動産屋さんに、何件か電話をしてみました。

入居者が80歳を超える高齢者夫婦というと、すべての不動産屋さんは、大家さんと相談になりますとの回答でした。

 

コミヤ
コミヤ
息子が保証人となり、経済的な保証と安否確認など身体的な保証をすると説明しましたが、物件ごとに大家さんと相談して決められると説明していました。

もちろん、実際80歳を超える方でも、賃貸物件を借りることができた例もありますと言っていましたが、厳しいことは間違いなさそうです。

高齢者が賃貸物件を借りるとき気をつける点

高齢者 老人と踏切

高齢者が賃貸物件を借りるとき気をつける点を上げておきます。

高齢者が賃貸物件を借りるとき気をつける点
  • 息子・娘が近くに住んでいる
  • 病院が近い
  • 買物ができるスーパーが近い
  • 階段を使う必要がない(エレベーターがある)
  • 段差が少ない
  • 踏切や危ない道路が近くにない

高齢者 老人と階段

まとめ

80歳を超えた高齢者でもURの賃貸物件なら、お金があれば、借りられます。URに1年分の家賃を前払いすれば、保証人も家賃の48倍の収入も要りません。

女性講師
女性講師
その後、毎月の年金収入と貯蓄から家賃と生活費を払うことになるので、老後資金として、かなりのお金を貯めておかないと貯蓄が底をついてしまいます。

年金収入だけで、貯蓄も少ない高齢者の選択肢は、家賃の安い市営住宅などに限られます。安い市営住宅は、抽選であり、かなり競争率が高いです。

収入が少ない、貯蓄の少ない高齢者は賃貸住宅を借りるのは、年齢の上昇とともに難しくなります。

現在50代の方が高齢者になったとき賃貸物件を借りるために今からやるべきことは以下の2つです。

  • 年間収入が家賃の48倍になるよう、年金収入以外に収入を確保する
  • 1年分の前払家賃とその後の家賃負担にも耐えられるよう貯蓄する

収入を確保するには、できるだけ長く仕事を続けるか、50代から高齢になってもできる副業をはじめ収入を確保するかです。

老後資金をある程度確保することが、賃貸物件を借りることを容易にします。

おじいさん
おじいさん
今からできることを準備しておかないと、70代、80代に住宅問題で大変苦しい思いをすることになります。

老後の住宅もお金次第です。

女性講師
女性講師
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コミヤ
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