老後資金

日本のお金はどこに行ってしまうのか『ソフトバンク崩壊の恐怖と農中・ゆうちょに迫る金融危機』

ソフトバンク崩壊の恐怖と農中・ゆうちょに迫る金融危機

この記事は黒川 敦彦さんの著書『ソフトバンク崩壊の恐怖と農中・ゆうちょに迫る金融危機 (講談社+α新書)』について書いています。

著者の黒川 敦彦さんはYouTubeに16万人のチャンネル登録者を持つ元金融マンで、オリーブの木という政治団体の方です。

わたしがこの本を購入したのは、黒川 敦彦さんのYouTubeを観たことがきっかけでした。

TVや新聞での報道では、知りえない情報がたくさん書かれています。

読んでいると正直、絶望的な気持ちになりましたが、できるだけたくさんの方がこの本を読んで、今日本で起こっていること、日本国民がまじめに働いてためたお金が外資に流出しようとしていることを、知ることが大事かなと思います。

事実を知ることで、正しい判断ができるのではないでしょうか。

では『ソフトバンク崩壊の恐怖と農中・ゆうちょに迫る金融危機 (講談社+α新書)』の内容についてみていきましょう。

『ソフトバンク崩壊の恐怖と農中・ゆうちょに迫る金融危機 (講談社+α新書)』の著者 黒川 敦彦さんとは


ソフトバンク崩壊の恐怖と農中・ゆうちょに迫る金融危機【電子書籍】[ 黒川敦彦 ]

著者の黒川 敦彦さんは大阪大学工学部を卒業し、新エネルギー・産業技術総合開発機構の研究員となり、企業設立の支援をしていました。

その後独立し、ベンチャー企業を立ち上げ、CEOとなり、また多くのベンチャー企業の企業を支援し、経営指導をされています。

リーマン・ショックで在り方に疑問を持った金融業界を離れ、政治団体「オリーブの木」を設立されました。

『ソフトバンク崩壊の恐怖と農中・ゆうちょに迫る金融危機 (講談社+α新書)』解説

コミヤ
コミヤ
黒川 敦彦さんの著書『ソフトバンク崩壊の恐怖と農中・ゆうちょに迫る金融危機 (講談社+α新書)』の内容をざっくり解説しますね。

金融危機は避けられない



金融工学が生み出したイカサマのようなデリバティブが、2015年6月時点で全世界で6京円(600億円×100万)に及びます。

実体経済とかけ離れたデリバティブで、金融危機が起こることは避けられないと黒川さんは明言しています。

2019年8月には、起こると必ず景気後退となる逆イールド(長短金利の逆転)が起こりました。

金融危機はもう目前に迫っています。

日本ではアベノミクスで富裕層(1億円以上の資産を持つ)の資産は、2013年から2017年の5年間で25%増加しています。

しかし富裕層以外はアベノミクスの恩恵はなく、むしろ貧困化しているのです。

ソフトバンクのAI投資は幻



ソフトバンクにはアリババへの20億円の出資が、10兆円の含み益を生み出した成功体験があります。

ソフトバンクの立ちあげたビジョンファンドは、第二のアリババを探してOYO、Uber、WeWork、OneWebといった会社に投資しました。

しかしいずれの企業も、AIとは名ばかりの問題企業ばかりと黒川さんは指摘しています。

ビジョンファンドにはサウジアラビアのムハンマド皇太子が、450億ドルを出資しており、ビジョンファンドが支払う金利は7%で、年1,500億円にも上ります。

投資の結果ソフトバンクは、18兆円にも及ぶ負債を抱えることになりました。

農林中金は日本最大のヘッジファンド



農林中金の実態は。日本最大のヘッジファンドであり、高リスクの金融商品を何でも買うことから、ウォール街でゴミ箱と揶揄されていると黒川さんは明かしています。

レバレッジドローン(信用力の低い企業に対するローン)をもとにしたハイイールド債(高利回りの債権)をCLOと呼びます。

そして最近のCLOはコベナンツ・ライト・ローン(貸付条件の緩いローン)の割合が80%を超えています。

農林中金はそれらのCLOを7兆9000億円(2019年9時点)も持っています。

リーマン・ショックの際、サブプライムローンを一番持っていた金融機関なのに、教訓がまったく活かされていませんでした。

地銀は5年後半減?



2016年、金融庁は2025年には地銀の6割が赤字と試算しており、黒川さんは最悪の場合、5年以内に地銀は半分になると予測しています。

日銀のゼロ金利政策で稼げなくなった地銀は、海外のリスクの高いジャンク債(CLOなど)を購入するようになりました。

金融危機が起これば、それらのジャンク債がデフォルトとなり、ほとんどの銀行が債務超過となると試算されます。

現在、財務状況が悪化した地銀が身売りし、預金が外資へ流れる構図ができあがっています。

ゆうちょ・GPIF・ソフトバンクがターゲット



ドイツ銀行は自国のGDPの12倍、5,500兆円ものデリバティブを有し、トルコの通貨リラは暴落、トルコの5年もの国債CDS(国が破綻した際の保険のようなデリバティブ)が急騰しました。

これらは国際金融資本家の強欲が原因と黒川さんは指摘しています。

国際金融資本家の総本山、ゴールドマン・サックスは、最大限の利益をもたらす顧客に、複雑な金融商品を買わせ、ゴールドマン・サックスが最大限儲かるようにする社員が出世するといわれています。

そのゴールドマン・サックスの最大のターゲットは、ゆうちょ、GPIF、ソフトバンクなのです。

さらに怖いのは外資に資金を流出させる旗振り役となっている日本人もいることです。

黒川さんはこのような現状を変えるためには、富裕層への金融所得課税、行き過ぎたグローバリズムの是正つまり金融の仕組みを変えるべき、投資するなら金融危機を、前提にして投資すべきと説きます。

『ソフトバンク崩壊の恐怖と農中・ゆうちょに迫る金融危機 (講談社+α新書)』感想



2020年3月31日GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が資産運用の外国債券投資の割合を15%から25%へと引き上げました。

本書を読んで日本の国民がコツコツ貯めたお金が、外資の食い物にされているという黒川さんの指摘に、GPIFの決断がすごく不安になりました。

本書を読むと、金融危機は避けられないように感じます。

金融危機が起きると日本の銀行が大量に購入しているデリバティブの金融商品が、紙クズになってしまいます。

日本はお金もなくなって、借金だけの本当に貧しい国になってしまうのでしょうか。

アベノミクスでは富裕層がより豊かになり、一般庶民は恩恵は得られませんでした。

金融危機で庶民は職を失い、格差がさらに開き、超格差社会になるのではないか、日本の未来はすごく暗いように思います。

コロナウィルスで日本の多くの中小企業や個人が困っているのであれば、外債投資に回すお金を困っている国内に注入するのは、無理でしょうか。

運用益が出なくても、リスクの高いデリバティブの金融商品を買うより、国民も納得できると思うのですが?

本書を読んで、これまで気にも留めていなかったGPIFが外国債券投資割合増加した記事など、日本のお金に強い関心と不安を持つようになりました。

まとめ



今回は、黒川 敦彦さんの著書『ソフトバンク崩壊の恐怖と農中・ゆうちょに迫る金融危機 (講談社+α新書)』について書きました。

『ソフトバンク崩壊の恐怖と農中・ゆうちょに迫る金融危機 (講談社+α新書)』についてわたしが印象に残った点をまとめますね。

  • 2015年6月時点で全世界ですでにデリバテイブは6京円まで膨らんで、金融危機は避けられそうにない。
  • ソフトバンクの投資先は、相当やばい。
  • 農林中金は日本最大のヘッジファンドで、リスクの高い金融商品をたくさん抱えている。
  • 地銀の半分は、最悪の場合5年以内に半分になる可能性がある。
  • ドイツ銀行が抱えるデリバティブは、ドイツの国家予算の12倍に及ぶ。
  • ゆうちょ、GPIF、ソフトバンクは、ゴルドマン・サックス(国際金融資本家)に狙われている。
コミヤ
コミヤ
たくさんの方が本書を読んで、日本のお金流出の危機感を共有し、黒川さんが提唱するように真面目に働いた人が、豊かな生活が送れるような世の中になるような選択をしてほしいです。

ぜひ『ソフトバンク崩壊の恐怖と農中・ゆうちょに迫る金融危機 (講談社+α新書)』を読んでみてください。

 

コミヤ
コミヤ

消費増税にコロナショック、近い将来、金融危機は避けれれないでしょう。

厳しい世の中を生き抜いて行くには、真面目に働いて貯めたお金を守り、堅実に増やすことが大事です。

この機会にお金についてしっかり学んでおきましょう。

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コミヤ
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